天理大学学報, Tập 25,Số phát hành 88-90天理大學人文學會, 1974 |
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Trang 234
... モンテーニュの論の展開は,肯定を段々と強めてゆくことに向かうよりも,「必ずしもそうばかりとは言えない」事実や判断を次々と追ってゆく傾向がある。モンテーニュの目は定義や杓子定規な論からはみ出す現実の側面へどうしても向かうようである。モンテーニュ ...
... モンテーニュの論の展開は,肯定を段々と強めてゆくことに向かうよりも,「必ずしもそうばかりとは言えない」事実や判断を次々と追ってゆく傾向がある。モンテーニュの目は定義や杓子定規な論からはみ出す現実の側面へどうしても向かうようである。モンテーニュ ...
Trang 44
... モンテーニュの心は塔を求めた。塔こそ,書斎の壁の引退の辞にある通り、「博識な処女の胸に引退して」彼が「余生を安楽のうちに送らんとする」所であった。一方,塔は,ミューズの世界の甘美の象徴であると同時にモンテーニュの内にある自我への憧憬の象徴 ...
... モンテーニュの心は塔を求めた。塔こそ,書斎の壁の引退の辞にある通り、「博識な処女の胸に引退して」彼が「余生を安楽のうちに送らんとする」所であった。一方,塔は,ミューズの世界の甘美の象徴であると同時にモンテーニュの内にある自我への憧憬の象徴 ...
Trang 56
... モンテーニュが丹念に註釈を施して,読書を受動的な受容ではなく,知性を積極的に働かせた,知識の批判的な吸収とするために一貫して用いている方法は,彼が手中にしている知識を関連づけて,補足させ合い、互いに吟味させ合う方法である。著者の箇所,箇所の ...
... モンテーニュが丹念に註釈を施して,読書を受動的な受容ではなく,知性を積極的に働かせた,知識の批判的な吸収とするために一貫して用いている方法は,彼が手中にしている知識を関連づけて,補足させ合い、互いに吟味させ合う方法である。著者の箇所,箇所の ...